江戸時代に造られた遊水池、小合溜。増水時の調整池であり、平時は灌漑用水の水源となった。水元の由来は、ここから来ているという。この小合溜に沿って造られた公園が、都内唯一の水郷公園、水元公園である。都内最大規模の花菖蒲園は有名だ。
水辺に強い樹木や、水生植物が多く見られるこの公園の匂いは、他の公園とは異質である。ベリーの鼻の動きはそれを如実に物語っている。駐車場を出たら、しばし犬を先頭にたてて散策してみよう。駐車場東側は、見事なポプラ並木であり、北側は子供たちのプレイゾーンである冒険広場である。ここは小高い小山となっており、上り下りだけでもちょっとした運動となる。
水元公園のメインはなんといっても北側中央部に位置する中央広場であろう。とにかく広い。ただ、よく催物が開催される場所であり、また季節によってはマットの花が咲き乱れる空間でもあるので、ボール遊びなどは注意を要する。もちろん、人がまばらだったら運動には最適な場所である。その南側脇にあるせせらぎ広場は、小合溜から引いた水路が走っており、子供たちが水遊びを楽しむ場所である。水遊びに目のないベリーだが、ここは足元だけで我慢してもらう。
ちょっとしたボール遊びをさせたいなら、公園北側の苗園が穴場である。中央広場が込み合っていても、この場所だけは人通りが少ない。隣接する樹木園ともども、都会にいるということを忘れさせる不思議な空間だ。
散策するなら、水生植物園や花菖蒲園、メタセコイアの森などいくらでもある。水郷景観を楽しみ、水に親しむことが出来るこの公園は、同時に多くの犬とも遭遇できる空間でもある。
2000-07-09
東京都葛飾区水元公園、東金町5丁目・8丁目
クルマ:首都高加平ランプから環7を東進。大矢田交差点を中川公園を右手にみる形で左折、飯塚橋を渡り、道なりに水元中央通りを進む。突き当りを右折し、30mほどの岩槻橋交差点を左折すると水元公園の内留が右手に見える。つきあたりの信号を左折し、500mほど右手が駐車場(有料)入口となる。